生活ノート

はじっこのナラティブ

プチプチ

六歳になったうちの息子が話せる言葉は未だに片手で足りる。

「ねんね」「いや」そしてシチュエーション的に「やだ」と言ってると思われる「なな」。これは最近定着した。

そのほかいくつかの言葉は口をつくけれど次の日には消失している。

 

近頃息子は「プチ」という言葉を言うようになった。

これは消えることなく残っているが、意味はよくわからない。

楽しいとき、嬉しいときによく言っていて、テンションが上がると「プッチー!」さらに「プッチャー!!」と変化していく。

言うときはたいてい笑顔だし、悪い意味ではないと思われる。

 

今朝、起きしなに息子にキスをされた。それはとても珍しいことだ。

そのとき息子は僕の目を見て「プチ」と言った。

もう一度キスをされた。

そして息子は僕の耳元で「プチ」と囁いた。

 

ああ、息子は「すき」と言ってくれたんだ、と思った。

だから「おとうさんも好きだよ」と言って、ぎゅーっとした。

そうしたら、息子は満面の笑顔になった。

 

最高の一日のはじまり。