音楽ファン(だった人)なら、この時期には少なからず、今年よく聞いたアルバムベストテンでも考えてみようかい、なんて気持ちがよぎる人もいるのではないかと思う。僕はそうだ。
そう思って考えてみた今年の10枚。振り返ってみると、10枚選ぶどころか、10枚聞いてない。
去年の暮れにサニーデイ・サービスの「Popcorn Ballads」を聞いて、なんだこれ!おかしなことになってる!と思って、買って読まないで積んでた「青春狂走曲」を読んで。読み終わった余韻で聞いたライブ盤の一曲目の「baby blue」がめちゃくちゃ良くて、それからずっとサニーデイばかり聞いてた。特に初期の二枚。
でも春に出た「The City」はなんか怖くて、軽く撫でたっきり聞いてなかった。
曽我部さんが褒めてて知った台風クラブもよく聞いた。
3分半のガレージロック。ちびまる子ちゃんのはまじみたいな声の21世紀のシュガーベイブ。最高だと思った。
そして夏にドラムの丸山さんの訃報を知って、またサニーデイばかり聞いてた。
でも「The City」と「The Sea」はますます怖くて、いまだにほとんど聞けてない。
Sunny Day Service - FUCK YOU音頭【Official Video】
秋からは折坂悠太の「平成」ばかり聞いている。
僕の水仕事のときのテーマソング。風呂掃除のときに大声でがなるととても清々した気持ちになる。
ブラジリアンポップな、まるでミナス系のような演奏をバックに唱歌のようなメロディを歌い上げる平成生まれの若者。なんて頼もしい。
折坂悠太 - 平成 (Official Music Video)
ヘッドホンアンプを奮発してHugo2にしてから、音の鳴りばかり気になって音楽をちゃんと聞いてない。全曲シャッフルにして、ああいい音だいい音だとうっとりしてる間に曲が終わっていく。本末転倒のようなそうでもないような。
平成が終わっていくよ。
来年も音楽がどうだこうだと言っていられるような、平凡な日常を過ごすことができますように。神様仏様ご先祖様。なにとぞ。